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No.2「地獄」「機械」「凍てつく遊び」​ジャンル:ホラー

なんか、寒い。
ここはバード本部のはずなのに…
まゆはゆうかと談笑しつつも、なぜ寒いのかと考えを巡らせていた。
「…そういえば、あき、どこ行ったのかしら。パソコンとってくるって言ってたけど」
ゆうかがふと呟いた。
「確かに…」
まゆ、ゆうか、あきの三人はwingの練習後バード本部に戻ってきてからソファでずっと喋っていた。そしてつい5分前くらいにあきがパソコンをとりにいったが、戻ってこない。
「部屋見に行く?悪党とかいたりしたら危ないし」まゆが提案した。
「そうね」
あきがパソコンをとりに行ったであろう女子部屋は1階にある。二人は階段を降りた。

「ここよね…あき!中にいるの?」
ゆうかがドアをノックしつつ声をかける。しかし、返事はない。
「もしかして…まじ…?」
まゆは少し怯えている。
「入るわよ。」しかしゆうかは全く怯えずに部屋のドアを開けた。
「……ええ!?」
まゆが驚くのも無理はない。
なぜなら、そこには恐ろしい表情のまま氷漬けにさせられているすぎが数体と、真ん中で鬼の形相で腕を組んでいるあきがいたからだ。
その光景はさながら、小さな地獄のようだった。
「…一体何があったの?」しばらく経って、ゆうかが喋った。
「あ、まゆとゆうか!ごめんね、脅かして(笑)」
二人に気づいたあきは途端にいつものにこやかさを取り戻した。そして、
「女子部屋に入ったらすぎが下着を漁っていたのよ。勢いあまって氷漬けにしちゃったの(笑)」
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